Abstract Chain(アブストラクトチェーン)は、イーサリアム上に構築された次世代のレイヤー2(L2)ブロックチェーンです。NFTプロジェクト「Pudgy Penguins」を手掛けたIgloo Inc.が開発しており、主に“チェーン抽象化”と呼ばれる技術で、一般ユーザーがブロックチェーンを意識せずに使えることを目指しています。
Abstract Chainの特徴
1. イーサリアムL2(zk-rollup)
2. EVM互換
- イーサリアムのスマートコントラクトをそのまま使えるため、既存のdApps(分散型アプリ)の移植や新規開発が容易です。
3. 消費者向けに特化
- Abstract Chainは、ゲーム、SNS、コレクティブル(NFTなど)、エンタメなど、一般消費者向けアプリに特化しています。難しいウォレット操作やガス代の心配をなくし、初心者でも簡単に使える設計です。
4. チェーン抽象化(Chain Abstraction)
- ユーザーは「どのブロックチェーンを使っているか」「ガス代は何で払うのか」などを意識せず、アプリを使うだけでOK。ブロックチェーンの複雑さを“裏側”に隠し、直感的な体験を提供します。
5. Abstract Global Wallet(AGW)
- パスキーやSNSログインなど、従来のシードフレーズ不要で、安全かつ簡単にウォレットを作成・管理できます。鍵の分割保存(シャーディング)によるセキュリティも特徴です。
6. 新しいガバナンスモデル
- ユーザー、開発者、運営がバランスよく関わる「パノラミック・ガバナンス」を導入予定です。
技術基盤
- zkSyncのZK StackとEigenDAを活用し、スケーラビリティとセキュリティ、データの可用性を確保。
- イーサリアムのセキュリティを継承しつつ、ZK証明で取引の正当性も担保します。
ロードマップとビジョン
まとめ表
項目 | 内容 |
---|---|
ブロックチェーン | イーサリアムL2(zk-rollup) |
コア技術 | チェーン抽象化、消費者向け設計、AGWウォレット |
セキュリティ | イーサリアムのセキュリティ継承、ZK証明 |
EVM互換性 | あり |
主な用途 | ゲーム、SNS、コレクティブル、エンタメ、将来的にはDeFiや実世界資産対応 |
メインネット | 2025年1月予定 |
まとめ
Abstract Chainは、「誰でもブロックチェーンを意識せずに使える世界」を目指すイーサリアムL2プロジェクトです。チェーン抽象化や使いやすいウォレットなど、一般ユーザーが直感的に使える設計が最大の特徴です。今後、ゲームやエンタメ分野を皮切りに、幅広い分野への普及が期待されています。