最新のSuno AI v4.5が音楽制作の世界で大きな話題になっている。新しく生成される楽曲の音質は本当に素晴らしくなった一方で、以前に作成された楽曲のノイズ問題は頑固に解決されないまま残っており、かなり複雑な状況を生み出している。
目次
v4.5の新曲は次元の違う品質
v4.5で新しい楽曲を作成すると、音質の改善は驚くほど素晴らしい。v4で悩まされていた「こもった音」や奇妙な電子ノイズのアーティファクトがほぼ完全に消えている。
生成速度も倍速になり、待ち時間が半分に短縮された。さらに最大8分の楽曲まで作成可能になったため、基本的にミニサウンドトラックのようなものも制作できるようになった。
ボーカルもより人間らしくなり、感情表現が63%向上したと報告されている。実際に聞いてみると「これは本当にAIが歌っているのか?」と思うレベルだ。
古い楽曲のリマスタリングには期待しすぎてはいけない
ここで問題になるのが、v3.5やv4で作成した楽曲をv4.5のリマスター機能で修正しようとしても、根本的なノイズ問題が消えないことだ。
リマスター機能は単純な音質向上フィルターではなく、v4エンジンで楽曲を再作成するような仕組みになっている。そのため、元の楽曲に含まれていた奇妙なノイズや音の位置の問題がそのまま残ることが多い。
特にv3.5の楽曲は「情熱的だが多少混沌とした」雰囲気があり、v4の楽曲は「よりクリアだが感情的に薄い」という特徴がある。リマスタリングしてもこれらの根本的な特性は変わらない。
ユーザーが発見した回避策
完璧な解決策はないが、ユーザーの間でいくつかの興味深い方法が発見されている。
最も効果的なアプローチは、直感に反するv4.5で作成してからv4でリマスターする戦略だ。これによりv4.5の優れた楽器音とv4のボーカル改善を組み合わせることができる。
また、最初からノイズの少ない楽曲を作成するためのより良いプロンプトの書き方のコツもある。「クリエイティブブースト」を避け、ジャンルやスタイルを具体的に指定するなど、多くの小さなテクニックが生まれている。
リマスタリングはほどほどに
リマスター機能は確かに音質の悪い名曲を改善できるが、やりすぎは禁物だ。特にボーカル楽曲では、複数回のリマスタリングが実際に品質を劣化させる可能性がある。
インストゥルメンタル楽曲は通常複数回のリマスタリングに耐えられるが、ボーカル入りの楽曲では1回のリマスタリングに留めた方が良い。
結局どうすべきか
v4.5は間違いなく素晴らしい進歩だ。新しい楽曲を作成するなら、間違いなく優れた音質が得られる。
しかし古い楽曲のノイズを完全に修正したいなら、リマスタリングに頼りすぎず、一から作り直した方が早いかもしれない。少し面倒だが、v4.5の音質を体験すると「作り直して良かった」と思うはずだ。
基本的に、v4.5は「これから作る楽曲」には完璧だが、「過去の遺産」を救う魔法の杖ではない。これを新時代の始まりとして受け入れ、どんどん新しい楽曲を作り続けるのが最も楽しめる方法だろう。
コメントを残す