「自分らしさ」と「整理」を両立するブログ運営──デジタルガーデン的アプローチ

はじめに

ブログ運営の中で、「ジャンルごとに分けるか」「全部まとめて“自分”として発信するか」という葛藤はつきもの。特に興味や活動が多いタイプほど、「分けるとエネルギーが分散する」「まとめるとカオスになる」といったジレンマに直面しやすい。

「きれいで整理されたWordPressテーマが好き」なのに、思考や活動を全部一つにまとめて発信したい。そんな矛盾を抱えながら辿り着いたのが、デジタルガーデンという考え方。

従来の「時系列で完結した記事を積み上げるブログ」とは違い、「自分の知識や思考を成長させ、つなげていく」ことを重視するウェブサイトのスタイル。記事は未完成でもOK。トピックごとにリンクで有機的につなげたり、自由に追記・修正していく。

「自分」を中心に据えられる
ジャンルや肩書きで自分を分ける必要がない。すべてを「自分の庭」としてまとめて管理できる。複数の興味や活動も、そのまま一つのサイトに共存させやすい。
カオスと秩序のバランスがとれる
記事同士をリンクでつなげたり、タグやカテゴリーを柔軟に使うことで、多少ジャンルが混ざっても「自分らしい全体像」が保てる。分けすぎる必要がなく、「混ぜる」ことが前提の設計。
未完成や多様性を許容できる
デジタルガーデンでは、記事が未完成でも公開し、後から育てていくのが普通。「完璧に整理しないといけない」「すべて均等に扱わないといけない」というプレッシャーが減る。

自分の価値観や体験を軸にしたノード（記事）を作る
例：「AIとの向き合い方」「音楽制作の気づき」「日々の雑記」など、ジャンルをまたいで自分らしいトピックを自由に生やす。
カテゴリーやタグは「整理」より「つながり」に使う
「AI」「音楽」「ブログ運営」など、ざっくりしたタグで横断的に記事をつなげる。細分化しすぎないのがコツ。
リンクやリストで「今注目していること」や「おすすめ記事」を可視化
トップページやサイドバーに「今育てている記事」や「最近更新したノード」を表示することで、すべてを均等に扱う必要がなくなる。
WordPressでも実現可能
WordPressのカスタムメニューやタグ機能、ランダム記事表示ウィジェットなどを使えば、デジタルガーデン的な設計は十分可能。

「分けるか、まとめるか」「カオスか、秩序か」と悩むとき、デジタルガーデン的な発想は大きな助けになる。自分の興味や思考を「庭」として育て、つなげていくことで、「自分らしさ」と「運営しやすさ」を両立したブログが実現できる。

きれいで整理されたデザインやカテゴリーも活かしつつ、少しのカオスや未完成を許容することで、長く楽しく続けられるブログ運営を目指したい。