ラッパーとして活動していると、楽曲のリリースやライブ、リスナーとの反応まで、日々いろんな感情が押し寄せてくる。ときには「自分はまだまだだ」と感じて、なかなか曲を出せなかったり、セルフプロモーションに躊躇してしまうこともあるだろう。
その「劣等感」は、創作にもビジネスにもブレーキをかけてしまう。でも、それを理解して乗り越えることができれば、あなたのアーティストとしての力は確実にレベルアップしていく。
目次
1. ネガティブな感情のきっかけを特定する
まずは、自分が落ち込んだ瞬間やモチベーションが下がったタイミングを意識してみよう。
- 他のラッパーのMVがバズっているのを見たとき
- 新曲を出したのに再生回数が伸びないとき
- イベント出演を断られたとき
- 自分のフロウや歌詞が、有名アーティストに比べてイマイチに感じるとき
こういった瞬間に何が起きて、誰が関わっていて、自分がどう感じたかをメモしてみて欲しい。そうすることで、自分がどんなパターンで気持ちが沈むのかが見えてくる。
2. 比較癖に気づくこと
他人と自分を比べるのは自然なこと。でも、その比較があなたの自信を削っているとしたら要注意。
- 「この人のライム、うま過ぎ…自分はまだダメだ」と感じるとき
- SNSのフォロワー数やストリーミング数を比べるとき
- 有名なラッパー同士のコラボや活躍に嫉妬してしまうとき
- 自分のビジュアルやプロモーションが洗練されてないと感じるとき
こうした感情が湧いたら、自分は何に「劣ってる」と思ってるのかを明確にしてみよう。正体がはっきりするだけで、気持ちは軽くなる。
3. 自分の中の「ネガティブな声」に気づく
心の中でこんなセルフトークが流れていないか?
- 「有名な人みたいにフィーチャーされることなんてない」
- 「俺のリリックって、ありきたりかも」
- 「ビジネス的なこと、全然わかんない…」
こうした“自分を下げる思考”に気づいたら、それを書き出してみて欲しい。それを見ることで、自分がどれだけ自分自身を制限していたかに気づける。
4. 過去の経験と向き合ってみる
いま抱えている劣等感には、もしかしたら過去の出来事が影響しているかもしれない。
- 初めてのライブでスベった経験
- 先生や周りの人に音楽の夢を否定されたこと
- 最初の頃、周囲に応援されなかったこと
こうした体験が今の「自信のなさ」につながっていることもある。それを理解することで、「自分は今、それを乗り越えようとしてるんだ」と前向きに向き合えるようになる。
5. 自分の強みと実績を振り返る
「足りないこと」ばかりに意識が向いていると、自分の成長や魅力を見失ってしまう。
- 初めて曲を出せたときのワクワク
- フォロワーから「このバース最高!」ってDMが来たとき
- 新しいライミングのパターンをマスターできたとき
大きなことでなくていい。小さな成功をリストアップして、それを見返すだけでも自己評価がぐっと変わる。
6. 他者の視点からフィードバックをもらう
自分の評価だけでなく、信頼できる仲間やリスナーから意見を聞いてみよう。
- 一緒に曲を作った仲間
- 長く聴いてくれているファン
- 音楽関係者やプロデューサー
外からの視点は、新しい気づきを与えてくれる。「そこがめっちゃカッコいいんだよ」と、自分では不安だった部分が「むしろ武器」だったとわかることも多い。
ラッパーとしての「自分軸」を強くするために
劣等感は誰にでもあるもの。でも、それに飲まれるか、乗り越えるかはあなた次第。自分の感情と向き合い、思考のクセを知り、自分の強みを再確認することで、ライミングもビジネスも、より力強く進んでいける。
完璧じゃなくていい。あなたにしか書けないリリックがある。あなたにしか踏めないフロウがある。その個性こそが、今のシーンに必要だ。
自分の弱さを理解しながら、自信も育てていこう。ラッパーとしてのあなた自身を、もっと信じていい。
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