目次
はじめに
NFT(ノンファンジブルトークン)という言葉が一気に広まり、「デジタル資産は永遠に残る」「高額で売買される新時代のアートだ」といったイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、実際にNFTを発行・購入してみると、「あれ、思っていたのと違う…」と感じることも少なくありません。
今回は、NFTのリアルな現状や「気軽に楽しむ」ための考え方、そして発行数(エディション数)による楽しみ方の違いについて、実体験を交えながらまとめてみました。
NFTは本当に「永遠」なのか?
NFTはブロックチェーン上で唯一無二のデジタル所有権を証明する仕組みです。しかし、「永遠に残る」のはあくまで所有証明(トークン)だけ。
実際のアートワーク画像やメタデータは、IPFSやArweaveなどの外部ストレージに保存されていることが多く、必ずしも永遠に表示され続ける保証はありません。
- IPFSは誰かが「ピン留め」し続けなければデータが消える可能性がある
- Arweaveも「理論上は200年」などとされるが、ネットワークの維持や経済インセンティブが前提
- マーケットプレイス(OpenSeaなど)の仕様変更で、リスティングや表示が消えることも
つまり、NFTは「永遠」ではないのが現実です。
高額NFTのリスクと後悔
NFTブームの時期には「高額で取引されるNFT」が話題になりました。でも、もし自分が数十万円、数百万円のNFTを買っていて、その後アートワークが表示されなくなったり、価値が暴落したら…?
きっと「残念」「騙された」「損した」と、後悔やトラブルの元になってしまいます。
NFTは技術的にも市場的にも、まだまだ不安定な側面が多いのです。
気軽な価格でNFTを楽しもう
そこでおすすめしたいのが、「将来どうなってもいい」と思える価格でNFTを発行・購入することです。
- 記念品や応援、ファンアイテムとして気軽に手に入れられる
- 価格が安ければ、価値がどうなっても後悔しない
- 金銭的なトラブルや期待外れのストレスが少ない
- クリエイターも「価値を維持しなきゃ」とプレッシャーを感じずに済む
NFTは「唯一性の証明」や「デジタルな思い出」として、自分やファンが楽しめる範囲で発行・購入するのが、今の時代にはぴったりだと感じます。
1点もの(1エディション)と複数エディション、どっちが楽しい?
NFTを発行する際、「1点もの(1/1)」にするか「複数エディション(例:20)」にするかで、楽しみ方や体験が大きく変わります。
1点もの(1/1)の魅力
- 唯一無二の特別感がある
- コレクターとしての満足感や優越感が得られる
- クリエイターと所有者の距離が近くなる
ただし…
NFTやアートワークが永遠に保証されているわけではないので、もし消えてしまった場合「自分だけの1点だったのに…」という喪失感も大きくなりがちです。
複数エディション(例:20)の魅力
- みんなで「おそろい」を楽しめる一体感やコミュニティ感が生まれる
- より多くのファンが参加でき、応援の輪が広がる
- 「みんなで応援した」「一緒に楽しんだ」という体験が思い出として残る
たとえNFTやアートワークが将来消えてしまっても、
「みんなで楽しんだ」「応援した」という体験や記憶は残ります。
1点ものほどの希少性はありませんが、“楽しさ”や“満足感”をより多くの人と共有できるのが大きな魅力です。
どちらを選ぶべき?
- みんなでワイワイ楽しみたい・応援の輪を広げたい → 複数エディション(例:20)
- 自分だけの特別な1点が欲しい・希少性を重視したい → 1点もの(1/1)
NFTの永続性が絶対でない以上、「特別な1点」にこだわるよりも、みんなで楽しめる複数エディションの方が、後悔や残念な気持ちが少なく、よりポジティブな体験になる可能性が高いです。
まとめ
NFTは「永遠」や「資産価値」を過度に期待するものではなく、「応援」「記念」「つながり」を楽しむためのツールとして、気軽に付き合うのが一番です。
高額で売る・買うとリターンを期待してしまいがちですが、安価なら「思い出」や「応援」の気持ちだけで楽しめます。また、発行数も「みんなで楽しむ」ことを優先するなら、複数エディションの方がおすすめです。
NFTは、もっと自由で、もっと気軽でいい――。
そんな気持ちで、これからもNFTを楽しんでいきたいですね。
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